2013年3月1日金曜日

レコードの仕入れ ~ セドリから古物市場に、そして四天王寺の骨董市出店へ


レコードに囲まれて生きたい。

レコードの音色に包まれながら仕事をサボって日がな一日ボ~っとしていたい。

レコードに囲まれて最期を迎えたい。

倒れてきたレコード棚に押し潰される最期なら本望。

出来れば棺桶には収まりきらないくらい好きなレコードを詰め込みたい。

スターウォーズのハン・ソロみたく、溶かしたレコードで固めてもらってもイイ。(こんな感じ

よく燃えそうだ。

骨なんか残らなくてもイイ。

棺桶の中に余分なものを入れすぎると炉が痛むから駄目だと言われるそうだ。

ハン・ソロ方式だと塩化ビニールが溶けて溢れ出してきて大変な事になるのだろうか。

それなら、いっそ溶けた塩化ビニールと一緒に、燃えつきかけの自分も炉から流れ出したい。

塩ビ焼け

代表の安藤です。


まずは、先日のメルマガで書いたレコードのセドリについて、少々気になったので、メルマガを書いた後に、今現在のレコードのセドリスト/セドラー はどうしているのかと、少し検索してみました。

今でも健在のようですが、どうも昨今はハードオフとかのチェーン店にて仕入れるパターンが多いみたいですね。

そして、仕入れてきたレコードをヤフオクやebay等のオークションで転売する。

古本のセドリさん達がブックオフで仕入れてアマゾンやヤフオクで売るのと、何だかパターンが似ております。

どちらも昨今では本業レコード屋さんや古書店さんではセドリをすることが困難になってきているのでしょう。

お店の方としても、大手のチェーン店系のお店には体力では敵いませんので、生き残っていく為に、一点たりとも売価の相場や原価の管理は疎かに出来ませんから、さすがに当然といえば当然なのかもしれません。

当の私自身も何回かハードオフには行ったことが有りますので、そういった時には必ずレコードはチェックするのですが、我々本業の者が見ていても結構妥当なお値段が付いていたりするので、転売目的で購入してきた事は有りません。

ジャンク物のコーナーにも、ややボロいレコードが無造作に置かれていたりするので、そういった所から抜いていっているのでしょうか。

セドリさん達と本業とでは商いとして想定している利幅も違うので、そういった所の差で意識も分かれるのかもしれませんね。

それにしてもハードオフさんも目ぼしいレコードは相場を結構調べているので侮れません。


メルマガの続きになりますが、弊店の場合ですと、セドリだけでは仕入れられる物量も知れていますし、本業としてこの商いを運営していくことは不可能でしたので、開業してからの主な仕入先は、お客様からの買取と、それと並行しつつ古物業者向けの古物市場へ買い出しに行ったりしておりました。

この古物市場というのも、ノウハウに乏しい新規参入者には非常に敷居が高い場所でして、教えてくれる人がいなかったので専門用語や慣習になれるのに大変だったのですが、慣れてくればそれなりに枚数は仕入れることが出来るようになってきます。

競り市ですので、安く買えたり高くなったりと色々ですが、それこそ違法品以外は何でも買えるという、中々ディープな世界を垣間見ることが出来ます。

骨董、書画、刀剣、着物衣類、家電、楽器、レコードは勿論、 はては仏壇やどこぞの家のアルバム写真、寄せ書きの入った戦時中の日章旗、骨壷。

人骨以外は何でも売っているんじゃないかというような世界なんです。古道具好きな私でも、さすがに最初は色々と圧倒されました。

赤の他人の家族写真が入ったアルバムなんて誰が買うんだ、どうして売られているのだ?

とか

仏壇や骨壷は中古!?

とか

この出征写真のアルバムと日章旗の持ち主は今は何処に?

等など。

何故そのようなプライベート極まる品々が、この衆目集まる古物市場へ出品されてしまうのか、その品物の由来やその経緯に薄ら怖さを感じ、心の中では「私が落札して持ち主を探して戻してあげたい」と思った事も数知れず。

どうにも頭のなかで整理出来ない事も多々あったのですが、集まっている業者は仕入れの為ですので躊躇はしていられません。

不景気の中、皆んな生きていく為に必死なんです。



「はい、びぃとるづ、でたよ~」

掛け声とともにレコードを買いに来ている業者の競り声がけたたましく始まります。

「2!」

「3!」・・・

「はい、もう無いか~?」・・・・

「びぃとるづやで~」

「4!」

「5!!」

「はい決まりぃ。落としたの誰ぇ?」

「すのれこです」

「はい、すのれこ5千円」


値段を釣り上げようと、程良い所で絶妙に入ってくるサクラの競り声に釣られ、思わず出してしまった競り声に落札者が決まり、殺伐とした戦いも興奮の内に一瞬で終わります。

人だかりのせいで出品物の中身が見辛い事を良いことに、撒き餌の如く目に付く場所にわざとらしく置かれたビートルズのレコード。

中身をいちいちチェックすることは許されません。

開始の掛け声とともに始まる競り。

けたたましく入り乱れる怒鳴るような競り声。

ぶつかりあう競り相手を睨みつける視線。

競りの時間は一瞬。

少しでも間が開くと落とされてしまうので躊躇は出来ません。

「競ってもうたら最後まで行ったらんか~い」

ぐらいの勢いでないと中々落とせません。

競り落とした品物の中身を開けてみたらほとんどゴミだった・・・・

事務所で唖然呆然愕然とする事もあるのですが、そんなことを気にしていたら前へ進めません。


「男はつらいよ」に出てくるタコ社長の言葉に

「上を向いてちゃキリがない。下を向いて地道にやってくしか無いんだよ」

云々という言葉が有りますが、一品千金を狙わず、とにかく目前に出てきた目ぼしい品物を粛々と落としていく算段を講じていくしか有りません。

こっちは売る物が無いのですから。


商売は厳しい世界だという事と、凋落する事への恐怖を学んだ時期でもありました。


最初はレコードの仕入れ目当てで参入した古物市場でしたが、レコードだけを効率よく落とせるという訳でもありません。

大体、安い古道具類は「山でひとつ」と言って、各種雑貨類がまとまって一つのまとまりになっていて、レコードもそういった「山」の中に含まれている場合も多く、それを落札するとレコード以外にも、色々と古道具雑貨類が付いてきてしまう時が多々あります。

そういったレコード以外に「山」で付属してくる色々な古道具類も処分のしようがなく、レコードと並行してヤフオク等で販売するようになります。

民芸雑貨やこけし、文鎮、 和雑貨一式といった物は随分と長い間販売しておりました。

そういった和雑貨系は海外オークションでの販売で、開業当初の寒風吹きすさぶ懐事情を随分と助けてくれる事になります。

ネットでの販売に向かない古道具類が倉庫に溜まってくると、それを販売する為に大阪では有名な四天王寺の骨董市にも出店したことがあります。

これもまた、「男はつらいよ」 の世界で、テキ屋さんと古道具屋さんの入り乱れる義理と人情の非常に活きの良い世界ですね。

こちらは初出店なので、誰がどういう人だか、てんで分かっていないので随分と気楽なものです。

「おじさん、出店の申請場所どこ?」

「いちいち毎回出店申請出すの面倒臭いんだけど、その場合どうしたらいいの?」

と気楽に話しかけながら一緒に歩いていたおじさんが、実は取り仕切り役で、通りすがる業者さんが皆んなコメツキバッタの如く最敬礼していたのに全く気付かず、後で冷や汗かいたりと、非常に楽しい経験をさせてもらいました。

前日に登録と場所取りを済ませ、翌日早朝に商品を並べます。

当日の早朝4時くらいに荷物を車で運び込もうとしたら、もう既に人だかりが凄くて、所定の場所まで車を入れるのに非常に苦労をします。

暗闇の中、殺気みなぎる業者さん達に

「お~い、道開けてくれぇ~!」

と声を枯らしながら必死に車を乗り入れ、まずは近くの同業さんに仁義を切ります。

「初めての出店なんでご迷惑をお掛けいたしますが、どうぞご容赦下さい」

云々と仁義を通すと、何方も丁寧に「頑張って」とか「これからも宜しく」と、予想以上に優しくしてもらえたのが望外の歓びでした。

さすが義理と人情の世界です。

車を駐車するスペースがなくなるので大慌てで早速荷物を並べ始めます。

すると、並べる端から懐中電灯を持った人が次々と現れ我々を照らしだすではありませんか。

最初は何の事か分からず、呆然としていたのですが、これ各種骨董コレクターさん達なんですね。

私どもを照らしているんではなく、持っている商品を照らしているんです。

品出しとともに品定めに来るんですね~。

コレクター道の真髄を見た気がします。

私はまだコレクターとしては甘ちゃんだったと思い知らされた瞬間でもありました。


日の出る時に始まり、日が沈む時に終わる四天王寺の骨董市です。

レコード専門に出店されているお店もありますし、その他おもちゃとか古本もたくさん有りますので、見て回るだけでも非常に楽しいので、自分のものを買いにうろちょろしたり、お客様の相手をしたり。

実店舗の無いネット通販店ですので、お客様の笑顔を拝見出来る唯一の機会でした。


そういった雑貨類や古道具、着物類もそれはそれで結構利益も有って、一時期はソッチの方を、もう少し真剣に手がけていこうかとも思ったこともありましたが、やはりレコード屋さんとして起業したのだから、本分を忘れてはイケないと思い留まり現在に至るわけです。

もう今では古物市場も骨董市も全然利用していないのですが、その時期に培ったノウハウがいつかは何かの役に立ってくれるでしょう。

昔はそんな事もしてたな~と少々面映い想いになる弊店の歴史の一部なのですが、雑貨古道具類の販売も、もう少し洗練していつかは再開出来ればと思う時もあります。


こうして、自分のお店の10年間の遍歴の一部分だけでも思い起こしてみると、思っている以上に色々と紆余曲折が有るものです。どんなお店も10年近くもしてれば、語られざる紆余曲折とかあるんでしょうねぇ。

そういう黎明期の混迷話って同業異業問わず色々と聴いてみたい気がします。「開業当初どんな回り道してました?」 って。

面白い話が結構集まりそうですね。


次回の仕入れ話は海外買い付けの話でも書こうかと思います。

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